WSOPEロズヴァトフが終了。今回も大会の振り返りを兼ねて、全ITM者をランキング形式で紹介。
今大会はWPT Tokyoと同時期に開催された。国内プレイヤーの大多数が新宿に集結する中で、約20人の挑戦者たちはブレスレットを求めチェコに渡った。ここに美しき挑戦者たちの活躍を記録したい。
獲得賞金:€1,145
ITM回数:1回(#5)
9位は中村多聞氏。同氏は生涯獲得賞金国内9位の日本を代表するトーナメントプレイヤー。
EPTロンドンを経て、WSOPEに参戦。ロンドンでの敗北を機に人造人間16号のスタイルでチェコ入り。プレイヤーとして最もきつい下振れ期間が続く中、#5でITMを達成。24回連続ノーインマネの呪縛から脱却した。Rainy days never stay、挑戦を続けることで道が拓ける。トンネルの向こうに待っているものは何か。彼の今後の活躍に注目したい。
獲得賞金:€2,249
ITM回数:1回(#5)
8位はポカニト氏。同氏はキャッシュゲームを主戦場とするニート系ポーカープレイヤー。ドイツを中心とした欧州遠征の最中にチェコ入りをし、WSOPEに参戦した。
#5では270人が参加したDay1Bをチップリーダーで通過。大会公式に大きく取り上げられ、主要プレイヤーとしてDay2を牽引。Eventを盛り上げた。NLHだけでなくShort Dechにも精通しており、多方面での活躍が期待されるプレイヤー。
獲得賞金:€2,373
ITM回数:1回(#3)
7位は、こころ氏。同氏は2022年デビューの新鋭プレイヤー。GG Poker JapanやJOPTなどでは運営側に携わっていたが、ついにプレイヤーとしてもデビューを果たした。
#3では16時間の激闘を制し、今大会で日本人女性初のITMを達成。WSOPEの大舞台で自身2度目のITMを果たし、新鋭ながら実力は既に国内上位レベルであることを示した。彼女のITMが口火となり、ポカ猫勢が大躍進。欧州の地で日本のポーカー女子ガチ勢の名を轟かせた。
獲得賞金:€3,490
ITM回数:2回(#5、#7)
6位はちなてぃ氏。同氏は今年海外デビューを果たした元アイドルのポーカープレイヤー。WSOPEにはPGC(Poker Girls Collection)を優勝し、「ポカ猫」として参戦した。
初の欧州参戦は3戦2勝。今大会2ITMは日本人2位タイの成績。初戦の#3ではバブル直前で涙を飲んだが、その後は連勝。一見すると大勝に見えるが、勝利の陰には反骨精神があった。彼女が持つ最大の強さは、その類まれなる「精神力」。WSOPEが彼女をさらに強いポーカープレイヤーに磨き上げた。
獲得賞金:€4,416
ITM回数:2回(#3、#5)
5位はぷるる氏。同氏は海外を駆け巡る大阪のポーカープレイヤー。もともとはキャッシュが主戦場のプレイヤーだが、ちなてぃのPGC(Poker Girls Collection)優勝を祝してWSOPEに参戦した。
WSOPEでは日本人2位タイとなる2 ITMを達成。状況に応じブラフや粘りのプレイを使い分け、トーナメントプレイヤーとしてのポテンシャルの高さを見せつけた。次に見据えるのは12月にLas Vegasで行われるWPT World Championship。彼が向かうのなら当サイトも追わねばなるまい。
獲得賞金:€5,207
ITM回数:1回(#3)
4位はKunihiko Sakamoto氏。同氏は2007年デビューのベテランプレイヤー。
#3でLong Runを果たし、日本人4位に輝いた。最終ハンドはAA。PFAIのAA vs AKで相手のデンマーク人プレイヤーHalim Kara氏にRuner Runer Straightを引かれ、大会を後にした。AA<AKとなる事象は約13%で発生、フロップストレートドローからRuner Runer Straightが発生する確率は約4%。現実社会に「もしも」は禁物。しかし、彼が#FTに進出し、WSOPE日本人賞金獲得ランク1位となる可能性があった事実をここに書き留めたい。
獲得賞金:€6,948
ITM回数:1回(#5)
3位は林檎氏。同氏はディーラーやモデルとして活躍するポーカープレイヤー。勝負服はバニーガールで、海外メディアも注目する日本人プレイヤー。
運命の#5 Day2は自身の誕生日。友人でありライバルでもあるポーカー女子ガチ勢達からが描いた「Happy Birthday」のボディペイントを纏い、欧州のトッププレイヤー達と翌日未明まで激戦を繰り広げた。戦いの末、到達した先は日本人最高位である21位(/2,982人)。自身初の1百万円超のITMを経験。ポーカープレイヤーとして大きな成長を遂げ、新たなステップを踏み出した。
獲得賞金:€7,233
ITM回数:3回(#3、#4、#5)
2位はYasuhiro Waki氏。同氏は現在最も海外トナメで活躍しているポーカープレイヤーの1人で国内30傑。今年に入り16回のITMを成し遂げており、EPTバルセロナとEPTロンドンでは日本人賞金王を獲得。今まさに国内プレイヤーを牽引している御仁。
WSOPEでは日本人最多の3インマネを達成。チェコでは得意のロングランこそなかったが、高勝率を維持し、獲得賞金を積み上げた。今大会で最も稼いだのは#4 PLOの€4,157。引き出しは多さは実力の証。混戦状態の国内30傑で20傑に最も近い男。
獲得賞金:€7,316
ITM回数:1回(#3)
WSOPE日本人最高位はKiyotoshi Shinohara氏。同氏は2013年デビューのベテランプレイヤーで、4年ぶりの海外トナメの最前線に復帰。
1,431人が参加した#3 Mini MainではDay1を全体32位、日本人トップで通過。欧州トッププレイヤーがしのぎを削るDay2でも安定的なプレイを維持し、最終盤まで戦い抜いた。駆け抜けた先は日本人最高位となる26位。今大会で日本人初の1百万円越えITM達成者となった。チェコ遠征を勝利で飾り、友人が運営するホームゲームのスポンサーとなる一面も。WSOPEでダークホースとなった彼の今後の活躍は要注目だ。
改めてWPT Tokyoでなく、WSOPEの挑戦を選んだ全てのプレイヤーに敬意を称します。
挑戦する者がいる限り、日本人プレイヤーがブレスレットを掴む可能性は無くなりません。
次はEPTプラハを追跡!