「シャトー・マルゴー」というワインは誰しも一度は耳にしたことがあると思います。
そんな「シャトー・マルゴー」のポイントを5つにまとめました。
2022年春の小売相場は10万円〜という水準です。
価格は値上がり傾向で、今後さらに高騰する可能性は高いと見られてます。
シャトー・マルゴーは超長期熟成のワインです。
飲み頃はヴィンテージによって様々ですが、飲み頃は収穫から10〜50年と言われてます。
収穫から20〜30年経った飲み頃のマルゴーは市場に出回っていないのが難しいところです。
レストランのボトルワインは小売価格の3倍が相場と言われてます。
割高のように見えますが、飲み頃のヴィンテージが揃ってます。
小売価格で購入できるシャトー・マルゴーはせいぜい収穫から10数年。
1つ言えるのは時間はお金で買えないってことですね。
やはり、シャトー・マルゴーは高級ワインですね。
次は何故、高級なのかを見てみましょう。
シャトー・マルゴーはフランス・ボルドー産の赤ワインです。
ここではシャトー・マルゴーのボルドーでの立ち位置を見ていきます。
フランス・ボルドー地域では生産者(シャトー)に格付がなされています。
シャトー・マルゴーは1855年にメドック格付1級の地位を獲得しました。
以来、マルゴーは1級の座に君臨してます。
メドック格付1級のシャトーはマルゴー含め5つ存在します。(5大シャトー)
マルゴーは「ラフィット」に次ぎ「ラトゥール」と同格の序列です。
ラフィットを王とするならば、マルゴーは女王です。
『華やかでいて、芯が強い』
これが、シャトー・マルゴーです。
若い頃はパワフルで男性的。
熟成が進むと柔らかな女性的。
そして、高貴な出自。
優美で複雑な香りは貴婦人さながらの気品があります。
シャトー・マルゴーは数々の偉人に愛されてきました。
代表的な人物を4人紹介します。
デュ・バリー夫人
ルイ15世公妾(公式な愛人)
世界で最も早くマルゴーを愛した歴史上の人物の一人です。
18世紀にマルゴーが夫人によって権力闘争に使われた逸話が残っています。
ちなみにデュ・バリー夫人はルイ16世王妃マリー・アントワネットと犬猿の仲です。
フリードリヒ・エンゲルス
ドイツ社会主義思想家
19世紀カール・マルクスと共に社会主義の礎を築いた思想家です。
マルクスとの共著『共産党宣言』によりドイツの社会主義運動を指導しました。
彼は以下の言葉を残しています。
あなたにとっての至福とは? ー シャトー・マルゴー1848年
フリードリヒ・エンゲルス
サルバドール・ダリ
スペイン芸術家 シュルレアリスム旗手
スペインの天才画家ダリも「シャトー・マルゴー」を愛した一人です。
代表作『記憶の固執』に衝撃を受けた人は多いと思います。
彼は高齢になっても有名レストラン「タイユヴァン」でシャトー・マルゴー1928年を愉しんだそうです。
アーネスト・ヘミングウェイ
ノーベル文学賞作家
『武器よさらば』『誰がために鐘は鳴る』『老人と海』といった数々の名作を生み出したノーベル文学賞作家も「シャトー・マルゴー」の愛好家の一人。
孫娘にマルゴーの英語読みの「マーゴ」と名付けた逸話は有名。
ワインの顔であるエチケット(ラベル)もおさえておきます。
エチケットに描かれている建物は1815年に建設されたシャトーです。
当時は珍しいギリシア式で専門的にはネオ・パラディアン様式と言われるようです。
シャトー・マルゴーの美しい邸館はメドックのヴェルサイユと呼ばれています。
2015年ヴィンテージは同年に完成した醸造所がデザインされております。
2015年は現在の邸館(シャトー)が建設された200周年の年でもあります。
グレードヴィンテージも相まって小売相場は25万円〜です。
昨今のワイン熱の高まりもあり、今後はさらに値上がりしそうです。
現在のシャトー・マルゴーのオーナーはギリシア人です。
二人の親子が1970年代以前のシャトー・マルゴーを見事に復権させました。
フランスでスーパーマーケット事業を成功させたギリシア人実業家です。
シャトー・マルゴーが1970年代に暗黒期を迎えている中、1977年に買収しました。
彼の情熱と積極的な投資により、シャトー・マルゴーは見事に再建しました。
現在のシャトー・マルゴーにおいて最も偉大な人物と言えます。
1980年他界。その後は娘のコリーヌ女史がシャトーを引き継ぎました。
最高品質のマルゴーを復権させたのがコリーヌ女史です。
父が残したチームを引き継ぎ最高品質のマルゴーを維持、アメリカを中心に販路を拡大しました。
2018年は最も少人数(81名)で100億円稼ぐ企業まで成長させました。
現在は彼女がシャトーの独占株主です。
最後までお読みいただき有難うございました。
シャトー・マルゴーの魅力を少しでも感じていただけましたら嬉しいです。
「もっと知りたい!」という方は一度、日本語の公式サイトをご覧いただければと思います。